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スマさん世代の腐った文字書きが好きなものは好きと無駄に叫ぶ

ニュースを見て戦略に思いを馳せる

昨日の晩、TLで見つけ今朝にはYahoo!トップページでも確認できた記事。ほう、ついに来たか、と。

藤ヶ谷太輔瀧本美織が…(2015年6月3日(水)掲載) http://news.yahoo.co.jp/pickup/6162203

記事の内容そのものが真実でも、ガセでも結構どうでもよくて。二人の若い才能があほなことに振りまわされず着実に仕事をして欲しいと思うばかり。 

それよりも、ここのところ感じるのは「ジャニーズ」というアイドルを抱える事務所の戦略の練りこみ具合・実践具合の見事さだというのを改めて考えた。

「嫌いじゃない、むしろ好きかな」程度だったこれまでの私にとって、今まであまり意識してこなかったことだが、ここ客の巻き込み方、情報の投下の仕方、 数字の作り方といった点で「すごいな」と実感することが多い。
最初にそれを改めて感じたのは以前にふらっと行ったSMAPのコンサートだった。あの広い会場手を振る彼らの視線の配り方・体の角度・使う言葉に、これまで舞台等でいろいろ生のタレントの観客対応を見てきた人間として驚嘆を禁じえなかった。あれはもう体に染み付いているのだろうが、普通のタレントではなしえない業だ。
「全員と目が会った気にさせるという」その動きを彼らは、長い時間をかけて先輩から盗み、自分で試行錯誤し体得してきたのだろう。そのプロらしい動きに何よりも感動した。これは熱狂的に彼らに熱を上げる年頃であったなら、落ちるな、と納得する。

TVで見る情報量以上に、シングル1位になるそれぞれのグループの情報を知っていくと、なぜその数字が作れるのかという疑問もわいていた。失礼ながら爆発的に聞いている曲という印象は少ない。ファンの数、という商圏はそれなりに狭いはず。AKB等の握手会をやる手法とも違う部分がある。宝塚等と違って顧客層の購買力も限られているし…と思っていたら。納得。ミュージックビデオ・メイキング・ボーナストラックと「継続的に楽しむ為に、多数の人間が購買するに足る」情報をきちんと組み込むことで供給量をあげやすくしていたのだと。そうかそういうことかと納得しながら結局全種類に手を伸ばしてしまう。これは致し方ないこと。納得すれば買うんだなぁと実感する。
公式のブログ類にしても、本人が出すコメントという体裁でありつつ、徹底的に管理された環境できちんと稼いだ上で提供している。その手間ひまたるや見事すぎる。
チケットの売り方についても、ファンクラブの運営の仕方も、取得する個人情報の種類も、販売するグッズも、戦略を練るという上で必要な要素をきっちりと持っていて、これも見事。
最近耳にしたいくつかの事件やリードタイムを考えると、もうちょっと業務フローを整備してBPMをしたい!と思ってしまうのは、私の職業病だ。

そんなわけで。ここのところのわたたい含めてのコンビ押しも、きちんとツボに入ったので「大好き」ではある。が、頭のどこかで「判りやすいなぁ」と感じている部分もある。ことさらに北山君が拾ってくるのが、余計にそれを感じさせる。まぁ、そのあたりが彼の味であり、ここからがんばれと思う点なのだけれど。
とはいえ、この手法は彼ら一人ひとりの魅力を出しつつ、個人に対する恋愛感情以外の「好き」=わちゃわちゃを愛でるというとんでもないパワーを生み出すことに成功していると思う。応援という愛情パワーを確実に生み出すのはやっぱり腐女子なのだ、とあえて断言する。
ここに商圏を見出すのは、すばらしい。少しやりすぎ感も否めないが、楽しいのだからよしとしようと思えるし、巧く出し切れていない部分もあるのが、また若い男の子を愛でるおばちゃん層に足を突っ込んだ身としては、それはそれで愛おしかったりする。無駄なBL作品の実写版を作られるより妄想を刺激されてよっぽど心が潤うというものだ。

そう考えると、ひとつだけ今回の件で気になるのは、なぜ今のタイミングなのかということだけだ。アルバムの予約はほぼ、確実購入組みは終わったところ。でもツアー発表はまだ。純粋に何かを信じて夢を見る層にはつらいタイミングではあり、マスコミだけが美味しい部分もある気がして、どうも納得がいかない。
商品としての彼らとそれを生み出す個人としての彼らがあるので、個人については商品にとって最高のタイミングであって欲しいと思えてならない。
もっとうがった見方をしてしまえば、中居君の囲み取材の件といい何か大きな力が蠢いているというのもあながち、ない話ではないかもしれないと下種の勘繰りをしてしまう。いろんな意味で憧れてるんだけどなぁ、あの人。
 
でも、思えば、藤ケ谷君ももう28になるわけで。その年齢は、木村君があの会見を開いた年でもあり…Yahooニュースで「誰?」と言われながらも、しっかりトップに乗ったあたりに彼等の成長の余白を見て楽しみにしていたりする。

まぁ、冷静な自分をとりあえず脇において考えてみると、織田さんや堤さんやらが結婚したのが私的に彼の株が一番上がってたころだなぁと、萌えの萎えっぷりを少しだけ追体験しているのも、正直なお話。

ま、がんばれキスマイ。全員のことがYahooのトップやNHKにも出て、すべてのことがきちんと評価されるようになるには、まだまだだ。