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スマさん世代の腐った文字書きが好きなものは好きと無駄に叫ぶ

ヘア・スプレー

映画「ヘア・スプレー」を見ました。映画館で見ようと思っていたのですが、なんとなく見そびれて,ようやくDVD購入。

おばか映画なのかなぁと思ってたけどホットでポップで、要所要所で深いところがなんとも言えずいい映画。60年代というタイミングが意外に難しい時期であったことを教えてくれる。だからこそ、強さも明るさも引き立つのだ。

キャストはかなりゴージャス。主人公のトレーシーという役が正直最初好きじゃなかった。外見を一切気にせずスターになれると信じてる。強いというより勘違い女?と思ったんですが、演じるニッキー・ブロンスキーの笑顔を見てると「気にしない」「前向きでいる」という力に魅了されてしまう。役柄自体もきちんと自分の考えを持っている彼女だから、周りを変えていけるのだと納得。「間違っていた。正義は簡単に実現すると思っていたけど…」というくだりはトレーシーという役の真骨頂。彼女なら納得して見ていられる。それはたぶんすごいこと。

ミシェル・ファイファーは悪役なのに素敵で楽しい。真っ赤なドレスでパパを誘惑しようとがんばるあたりは面白いのに色気があって、彼女ならでは。メイベルのクイーン・ラティファはさすがの貫禄。シカゴの時もすごかったけど、カッコイイったら。友達役のアマンダ・バインズがいい味出してます。男の子に惚れてだんだんきれいになっていくのはちょっと注目ポイント。彼女は「ロイヤル・セブンティーン」でも感じたけれど、けろっとちゃっかりした感じなのに実は思慮深い勇気を見せるのがすごくうまい。地味に好きな女優さん。男性陣はヒーロー・リンク役のザック・エフロン、コーニー役のジェームス・マースデンともに好みだし。ま、この時代の髪型リーゼントがちょっと苦手なので別の映画で見たいとこ。売りのひとつジョン・トラボルタが演じるママがかわいいったら[E:happy02]  パパのクリストファー・ウォーケンとトラボルタのデュエットは涙もの。夫婦っていいなぁと感じる。

ハッピーであるために必要なこと。マイノリティである事実に目を背けず、自身を持つこと。受け入れること。自分の幸せを冷静に見つめること。そんな力をくれて、その上で楽しくさせてくれるそんな映画です。